お盆休みということで、久しぶりに大阪へ帰って、昔アルバイトで働いていた某雀荘に行ってきた。その雀荘では、従業員の間であるゲームが流行っている。
その名もチンイツゲーム(清一色ゲーム)。
通称「チンゲ」だ。
そのゲームを久しぶりにやったのだが、やはりおもしろい。正直、普通の麻雀より楽しい。このチンゲは関西の一部の地域(特にミナミ)で流行っており、のめり込んでしまった人が後を立たない。ということで、このチンゲを知ってもらい、是非全国でも流行らせたい。
まずは、どんなゲームなのか説明していきます。
使用するもの
- 麻雀卓はアルティマのように2種類の牌(ここでは青色と黄色とします)を使用します。
- マンズは二〜八を抜いた一マンと九マンのみで、各4枚(青色2枚、黄色2枚)ずつ。
- 字牌は東南西北と白發中が各4枚(青色2枚、黄色2枚)ずつ。
- ピンズとソーズは一〜九を使用し、各8枚(青色4枚、黄色4枚)ずつ。
- 青色と黄色を無視して、18種108枚の牌を使用します。1局1局をピンズだらけとソーズだらけを交互に行います。下画像のように、山が青色と黄色の牌でごちゃまぜになってるのはそのためです。
基本ルール
- 3人麻雀。
- 基本レートは0.3でチップは1枚150P。
- 5の牌は全て赤でドラ扱い(チップはつかない)。
- 35000点持ちの40000点返し、40000点での原点トップあり。
- ドボンは点棒が0になった時点とし、箱下も全て計算します。ただし残り1000点からリーチはできます。ダブロンありで上家から支払いし、点棒がなくなった時点の方へドボン料が発生します。
- 東場、南場回し親のノーテンの際は、東場は流れ、南場は流れません(東場で全員ノーテンの場合も流れます)。
- ノーテン罰符1000点、積み棒1000点。
- 最終局を終了した時点で全員が39000点以下の場合は「返り東場」に入局し、以後、誰かが40000点以上になった時点で(ノーテン罰符で40000点に達した場合でも)ゲーム終了とします。
- 点棒はツモ、ロンあがり共に満額点数で計算します。また、14翻以降も計算します。(詳しくは後述します。)
- 喰いタンヤオ、後ヅケ無し、確定1翻縛り。ただし面前王手飛車は有効。
- フリテンは一切不可、テンパイにもなりません。また、同巡にあがり牌が河にある際はツモあがりできません。
- リーチ一発、裏ドラがチップ1枚、本役満がチップ5枚のご祝儀が貰えます。
- 数え役満は14翻からです。
- 本役満のご祝儀はツモ、ロンともに2人から貰えます。
- 北は抜きドラとなり、河には切れません(国士・字一色・四喜和のみ手牌使用可能)
- カンについては、ピンズとソーズが8枚あるため、5枚目以降のカンができます。ただし、1回目のカンは4枚に限り、都度ドラ表示牌を増やしていきます。リーチ後のカンは自由ですが、待ち牌の変わるカンはできません。また、すでに暗カンしているのであれば、ツモ牌でなければ強制カンです。
- チョンボ時の支払いは役満(32000点)オールです。親は流れ、子は親の連荘になります(積み棒も付き、リーチ棒は戻ります)。
- チョンボ時の積み棒はそのまま。チョンボ発覚時、倒牌済、続行不可能な際は即チョンボになります。続行可能な際は、流局チョンボになります。
- 「三風・三連刻」→2翻、「小車輪」→6翻、「大車輪・萬混・流し・四連刻」→本役満を特殊役として認めています。
- 大明カン、大三元、大四喜は責任払いあり。ツモの場合は、3(4)枚目を鳴かせた人が点棒、祝儀両方。3(4)枚目を鳴かせた人の振り込みの場合も、点棒、祝儀両方。鳴かせてない人の振り込みの場合は、点棒、祝儀半分ずつになります。
- オーラスにて、親の方があがられた時点で点棒がトップの場合、あがりやめとなります(同点トップの場合も、ゲーム終了となります)。
- リーチ棒はあがり取り。
- リーチの解除はリーチあがりになります。鳴くことはできません。ヤミでのあがりは不可。
特殊ルール
- 七対子は8枚使いまであり。
- 背一色(セイーソー)というダブル役満があり、牌の背中の色(青色or黄色)が一色であがればOK。抜きドラの北は無視して良く、鳴いてあがってもOKです。
- ツモ平和はありません。
- 複合役満は認めますが、四暗刻単騎待ちなどはダブル役満にはなりません。
- 四槓流れはありませんが役満の四槓子はあります。
- カンのしすぎで、リンシャン牌がなくなった場合、普通のツモ山から順に取っていく。
- リーチのみのあがりは本役満扱いとする。
- 北の4枚抜きでカンドラがめくれる。
- 国士無双が存在します。
例)(国士13面待ち) - 加カンした牌が待ち牌に含まれる場合、フリテン扱いとなります。
例)
二ピンが待ちにふくまれるため、フリテン一切不可のこのルールではあがることができません。
※大明カンの場合はフリテンではありません。
計算について
14翻以降も計算していくため満貫以降は以下の表のような支払いになります。ただし、本役満であがった場合は本役満の支払いを優先します。
子供がツモった場合
翻数 | 点数 | 子供の支払い | 親の支払い |
4~5(満貫) | 8000点 | 3000点 | 5000点 |
6~7(跳満) | 12000点 | 4000点 | 8000点 |
8~10(倍満) | 16000点 | 6000点 | 10000点 |
11~13(三倍満) | 24000点 | 8000点 | 16000点 |
14~15(数え役満) | 32000点 | 12000点 | 20000点 |
16~17(五倍満) | 40000点 | 15000点 | 25000点 |
18~19(六倍満) | 48000点 | 18000点 | 30000点 |
20~21(七倍満) | 56000点 | 21000点 | 35000点 |
: | : | : | : |
○倍満 | ○ × 8000 点 | ○ × 3000 点 | ○ × 5000 点 |
親がツモった場合
翻数 | 点数 | 子供の支払い |
4~5(満貫) | 12000点 | 6000点 |
6~7(跳満) | 18000点 | 9000点 |
8~10(倍満) | 24000点 | 12000点 |
11~13(三倍満) | 36000点 | 18000点 |
14~15(数え役満) | 48000点 | 24000点 |
16~17(五倍満) | 60000点 | 30000点 |
18~19(六倍満) | 72000点 | 36000点 |
20~21(七倍満) | 84000点 | 42000点 |
: | : | : |
○倍満 | ○ × 12000 点 | ○ × 6000 点 |
このように計算していきます。14藩以降から2藩あがるごとに点数があがっていくので何個あがりか計算すれば支払いがスムーズになります。(例:リーチ、一発、ツモ、清一色、一通、ドラ10の場合、リーチ、一発、ツモ、清一色、一通で11翻。あとドラが3個で数え役満なので、ドラが残り7個あるので2で割って3個あがりだとわかります。ということは、数え役満が四倍満なのであがったのは七倍満だとわかります。)
チンイツゲームで大きなアガリをした際の点数移動をスムーズに行えるように、46〜47藩(二十倍満)まで点数計算をしてくれるツールをつくりましたのでご自由にお使いください。
→三麻点数計算ツール
やってみた感想
めちゃくちゃ楽しいです。まず、だいたい清一色であがりますので点数の移動が激しい。そしてあがるまでが早い。ダブリーなんてすぐでてくる。なので、1半荘の終わる時間がすごく早いので100半荘なんかあっという間だ。
正直、手が入らないと強い人でも全然負けますが、実力差はやはりでてきます。
カンがいっぱいできるので、ドラものりまくって震えます。狂気の沙汰ですね。
カンしまくってドラをのせまくり、親の10個あがり(14倍満)の15枚オールとかされたことありますね。点数でいうと168000点。最初に35000点×3人の105000点しか合計でないのに余裕でオーバーキルですよ。もちろん箱下も計算です。鼻血でますよ、ほんと。
あと、チョンボに気をつけないといけません。最初の頃は形が難しくて、チョンボをしてしまったことが多々ありました。そして、32000点オールの支払いです。だいたいとびます。
チンゲの面白いところは他にもあって、8枚ずつ牌があるが故に、普通の麻雀ではあがれない牌であがれたりします。例えば下のような手のとき
普通の麻雀なら待ちですが、チンゲでは5枚目の牌でもあがれるので、この場合待ちになります。おもしろくないですか?
チンイツにも強くなりますし、ぜひ皆さまにもやっていただきたいです。
ありがとうございました。