今回は麻雀が強くなるための戦術のひとつである「一向聴ピーク理論」について解説していきたいと思います。一向聴ピーク理論に関しては三麻でも四麻でもどちらでも適応される理論ですが、牌効率が大事な三麻では特に大事な知識となります。是非覚えて明日からの麻雀ライフに役立ててください!
そもそもイーシャンテンピーク理論とは??
イーシャンテンピーク理論とは「余剰牌のないイーシャンテンの形(全ての牌に役割がある形)を目指すこと」で、言い換えると完全イーシャンテンのような形を目指すために、リャンシャンテンの時点から受け入れ枚数より形を重視した打牌を行うことです。
言葉で表すとわかりにくいので、例えば下の牌姿の場合で考えてみます。
リャンシャンテンから1枚切るところですが、さて何を切るのが有効でしょうか?単純にイーシャンテンに持っていくまでの受け入れ枚数で言いますと、七萬が最大で35枚となります。
打 | 有効牌 | 枚数 |
9種35枚 | ||
9種31枚 | ||
7種27枚 |
しかし、七萬を切った場合はリャンメンやサンメンチャンが埋まっても、イーシャンテンでシャンポン受けが残りません。例えば、七萬切りから九筒が埋まった場合は以下のような牌姿になります。
河の状況にもよりますが、赤五萬や打牌の安全度を考慮すると、結局は二萬三萬のブロックを落としていくことなりそうです。
それに対して、三萬を切った場合は受け入れ枚数が31枚と4枚減ってしまいますが、イーシャンテンでの形に大きなメリットがあります。同じく、三萬切りから九筒が埋まった場合は以下のような牌姿になります。
ここから二萬を切れば、良形が確定していてシャンポン受けも残せる、いわゆる完全イーシャンテンと呼ばれる形になり、テンパイまでの受け入れ枚数が最大になっているのがわかります。
完全イーシャンテン
七萬切りより三萬切りは、リャンシャンテンからイーシャンテンへの受け入れ枚数こそ減ってはしまいますが、31枚の有効牌のうち19枚で完全イーシャンテンにできるメリットがあるため、ここではイーシャンテンピーク理論により三萬切りがセオリーとされています。また、三萬切りにより浮いた二萬は、他の安全牌と持ち替えられるというメリットもあります。
イーシャンテンピーク理論のポイントとして、良形確定の2トイツのリャンシャンテンはリャンメン固定の6ブロックにせずに5ブロックにするということを覚えておきましょう。考え方としては、以前解説した5ブロック理論とほぼ同じ内容となっています。
そもそも、なぜこれらの理論が有効とされているかと言いますと、アガリに近づくほど受け入れ枚数は減っていくので、アガリに近いイーシャンテンやテンパイで受け入れ枚数を増やした方が価値があるためとされています。
イーシャンテンピーク理論をいくつかのパターンで考えてみる
ここまででイーシャンテンピーク理論についてある程度理解できていただけたかと思います。ここからはイーシャンテンピーク理論で何を切るのか、ということをいくつかの例で確認していただければと思います。
切り
6ブロックを5ブロックに構えるために西のトイツ落としをしましょう。タンヤオの目もありますし、西を安牌として抱えることもできるため、メリットしかありません。
切り
三筒や六索を切った方がリャンシャンテンからイーシャンテンへの受け入れ枚数が五萬切りより2枚多いですが、五萬切りは一手進んだ時に、何を引いても完全イーシャンテンになるため、五萬切りが正解となります。
切り
345の三色を見て三萬を切りたくなりますが、完全イーシャンテンを目指す七萬切りがおすすめです。四筒引きなどにも対応できますし、三色の目が無くなるわけではないので全く問題ありません。七萬はイーシャンテンピーク理論を知らないと中々切れない牌だと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。受け入れ枚数よりイーシャンテンの形を意識する打牌をした方が有効となるイーシャンテンピーク理論について今回は解説させていただきました。慣れてくればどの牌を切るべきかすぐわかるようになると思います。
常に自分の手牌が何ブロックになっているか意識しながら、最終的な受け入れ枚数が増える打牌が何になるのかを考えることが重要です!セットでもフリー麻雀でもネット麻雀でも使えるこの理論、皆様も絶対に覚えるようにしましょう。
ありがとうございました。